キャリまが

30代で未経験からグローバル企業に転職した筆者が、英語、お金、子育てなどについて語るブログ

おもちゃ会社で8年間働いて転職した僕が志望者に伝えたい玩具業界のこと

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10月1日は内定式があったのですね。自分の新卒の頃を思い出します。

 

自分は2年前に転職しましたが、その前は新卒から8年間、玩具業界で働いていました。
玩具業界出身って珍しいのか、転職先の会社でこの話をすると結構食いつきがいいです。

というわけで今回はおもちゃの会社で働いていた自分が、玩具業界の実態について書きたいと思います。

 

8年間、毎年のように玩具売り場・専門店、東京おもちゃショーなどの見本市を飛び回り、自分の目と耳で見聞きした情報ですので、業界の実態を表した正確な情報だと思います。

玩具業界は就活でも人気の業界ですが、華やかな面ばかりをとらえて志望する人が多いように思えてなりません。
僕の話が就活生の方や、玩具業界へ転職を考えている人の業界研究の参考になれば幸いです!

おもちゃ業界の仕事・雰囲気

おもちゃ業界って、外から見たらなんだか華やかそうで楽しそうなイメージがあると思います。


確かにそれは間違っておらず、みんなおもちゃやエンタメが好きな人が多いですから、いわゆる「会社」の堅苦しい感じというよりは、大学のサークルのような雰囲気でしたね。

デスクはフィギュアでいっぱいだったり、フロアにはそこら中におもちゃが転がっていますからね笑。

 

また仕事内容も、新商品や販促イベント、見本市などの企画が多いので、「いつも何か楽しいことを考えるのが仕事」といった雰囲気があります。
見本市や新作発表には芸能人を呼んだりして派手に行われます。
これはやはりエンタメやおもちゃが大好きな人にとっては夢のような環境ではないでしょうか。

 

ただ、玩具業界って意外と体育会系なのです。
声が大きいのは明らかに「ウェイ」な人たちで、上下関係も意外と厳しかったです。


でももちろん普通にアニメやゲーム好きな「オタク」な人たちも多いですから、そういう人たちが居づらい世界ではありません。
オタクといってもやたらコミュ力の高い人や、めちゃくちゃ美人でオシャレなの
に中身は超オタクとか、人種の幅は広くて面白かったですね。

 

また、業界の偉い人たちはまだまだ昔ながらのオジサンが多いですから、コテコテの文化、古い商習慣やナワバリ意識も色濃く残っています。

 

このように僕が感じた玩具業界の雰囲気をまとめると、サークルのようなゆるさと、体育会系の上下関係が同居しているような感じでした。

 

「おもちゃ」という商材特性

さて、上の業界の雰囲気は僕の主観でしたが、ここからは少しマジメに業界研究っぽくビジネスの話をしたいと思います。

 

おもちゃという商品特性上、玩具業界は儲かりません。身も蓋もないですが笑。

単価が安く、製造に時間がかかるのがおもちゃという商材の特徴です。

 

たとえば新商品が出るとき、メーカーはだいたい発売の3ヶ月前に新商品発表を行い、受注を取り始めます。
受注というのは消費者からではなく小売・流通業界からという意味です。大きいところでいうとイオンなどのスーパー、ヨドバシカメラなどの家電量販店、AmazonなどのECサイトですね。

流通各社は、まだ発売されていない商品の3ヶ月後の需要を予測し、発注数を決めます。

 

なぜ3ヶ月前かと言えば、まとまった数を工場で生産するのにそれだけ時間がかかるからです。

小売店側からしたら怖いのは欠品(品切れ状態)です。
12月のクリスマスシーズンに売るはずの商品が無くては甚大な機会損失になりますから、とにかく多めに発注する傾向があるのです。

 

しかしメーカー側も馬鹿ではありませんから、小売店の発注数を鵜呑みにはせず、自分たちで需要予測をします。
小売の発注数を鵜呑みにして、もし店頭で商品が余ってしまっては値段もイメージもダダ下がりですし、最悪小売店から返品を要求されたりしたらたまったものではありません。

 

逆もしかりで、小売からの発注が奮わなくても、メーカーが強気で多めに生産するなんてこともあります。

 

他にも、たとえば今売れに売れていて品切れ状態の商品を増産かけたら、商品が上がってくる3ヶ月後にはブームが去って在庫が余りまくりなんて事も往々にしてあります!
この筆頭として今でも語られるのが初代「たまごっち」ですね。(たまごっちは業界ではまさに伝説として語られています!)

余った在庫は処分損になりますから、このように玩具という商材は利益が出にくいのです。

 

玩具の需要予測はある意味「バクチ」です。
いろいろ理屈を付けて需要予測してみても、売れるかどうかは蓋を開けてみるまで解らないんですね。
戦隊モノの最終武器が「剣」か「銃」かでどっちが売れるか、という話がマジメに話し合われる世界ですからね。

 

これが製造に時間がかかるおもちゃという商材の特性です。
似たような業界でも、データさえあれば増産が簡単なカードゲームやスマホゲームとは利益率も大きく異なります。

 

 

おもちゃ業界って激務なの?

さて、仕事を選ぶ上で「正直仕事キツイの?」という事も重要なポイントだと思います。

 

まずおもちゃ業界が1年で最も忙しいのは年末、12月です。なぜかはわかりますよね?
そうクリスマスがあるからです。
クリスマス前の12月は休み返上で売り場応援に駆り出されますからほとんど休みはありません!
メーカーにとっても、実際に商品が消費者の手に届く売り場を見ることは貴重なデータになるので、売り場応援も重要な仕事なのです。

 

それ以外にも、新商品の発売前や新しい売り場のオープン前、見本市の直前などは諸々の調整や準備で忙しくなります。

でもこういうタイプの忙しさってアドレナリンが出てハイになってるので、若いうちは全然乗り切れられるんですよね笑。そういう意味では僕はあまり辛いと思った事はありませんでした。

 

上記のように、玩具業界は季節や、時によって激務になりますが、もちろん代休は取れました。
業界では12月にたまった代休を1〜3月で長期休みで消化する人が多かったですね。

 

業界柄、みんな仕事も好きだけど遊びも好きなんですよね。モンハンの発売日に上司の指示で半休取って並んでる奴とかいましたからね笑。

そんなわけでワークライフバランスは確保されていたと思います。

 

自分は業界の中では大きめな会社にいたので、サービス残業やサービス出勤はありませんでしたが、業界に無数にある小さい会社が同じ状況かどうかはわかりません!

 

ぶっちゃけ給料はどのくらい?

ぶっちゃけますが、給料は安いです笑!
たとえば自動車や銀行など硬い業界に就職した大学の同期と比較したら、その水準の格差に愕然としますよ笑。

 

でもおもちゃ業界を志望するような人は給料よりもやりがいが重要という人が多いと思います !
自分はそうでした。
「どうせなら面白おかしい仕事がいい」
と思って選びましたからね。
実際面白可笑しかったですが、給料は安かったです!しかも上がらない…。
前述したとおり玩具は利益率が上がりづらいため、なかなか大儲けしにくい業界です。ヒット作が出た年などは特別ボーナスが出たりしましたけどね。

 

これを見て「給料安いのはちょっと…」と思った人には玩具業界はオススメしません!
「給料は高くは望まないからやりがいが欲しい!」と断言できる人以外には玩具業界はオススメしません。
実際周りにもそういう人が多かったですね。

ちなみに僕は結局転職して年収が200万上がりましたからね・・・。

 

おもちゃ業界の将来性

おもちゃ業界の将来性、あるわけないですよね!
日本は少子高齢化ですよ。

市場が物凄いスピードで縮小してるのに将来性なんてあるわけないです。

 

業界もそれを認識しており、10年くらい前から大人をターゲットにしたカテゴリを確立して育てようとはしていますが、所詮はニッチですからね。
今の業界規模を維持できる見込みはまず無く、これからますます淘汰が進むでしょう。

 

このようにハッキリ言って、仕事に「安定」とか「将来性」を求める人にはおもちゃ業界はオススメしません!
まあ改めて言わなくてもそんな人いないと思いますが…。もしいたら考え直すことをオススメします。

 

なんで辞めたの?僕がおもちゃ業界を辞めた理由

さて、ここまで玩具業界の実態を書いてきましたが、僕は最終的に業界を辞めた身です。
そこで、なぜおもちゃ会社を辞めたのかについても書きたいと思います。

 

理由1: 給料が安かった

いちばん大きな理由はズバリ給料の低さでした。
前述した通り玩具はその商材の特性上、利益率が上がりづらくバクチの要素が大きいビジネスです。
そうなると当然、なかなかそこで働いてる人たちの給料も上がりづらくなります。

自分も就活している時には「給料よりも楽しい仕事がしたい」と思って玩具業界を志望しましたが、年を経て家族を持つにつれ、「このままじゃ自分の望むライフスタイルは手に入らない」という思いが強くなり、転職を決意しました。

 

ただ、転職を志望したのは給料だけではありません。
玩具というビジネスモデルそのものに疑問を抱くようになったこともあります。

 

理由2: 価値観のズレ

突然ですが、
1年間でいちばん売れるおもちゃはなんだとおもいますか?

 

正解は仮面ライダーのベルトです。

 

年によって戦隊モノの方が人気があったり、妖怪ウォッチのようなヒット作が出る年は例外ですが、数年単位で平均すると仮面ライダーのベルトが年間あたりいちばん売れていると思います。

 

といっても、毎年同じベルトが売れ続けるわけではありません。
仮面ライダーは毎年新しいシリーズが登場します。
どんなに売れたベルトも、次の年にはすっかり店頭から姿を消し、また次のライダーの商品が並びます。

このように、1年単位でシリーズを入れ替え、無理やり需要を作り出すのが玩具業界のビジネスモデルなのです。

 

子どもに夢を与える仕事、とは言いつつも、結局ゴリゴリの資本主義そのもののシステムを体現しているんですよね。

 

歳をとるにつれ、このようなビジネスモデルに自分の価値観が合わなくなってきたのです。このように感じる人は少数派かも知れませんが。

 

後悔は無い

そんなわけで最終的にはおもちゃの会社を辞めるに至ったわけですが、新卒でその会社に入った事に後悔はありません!

「おもちゃ業界なんてやめておけ」なんて言うつもりは全くありません!

総じて楽しかった、というのが感想です。給料は安いですが。

 


こういう楽しいけど給料は安いという仕事は若いうちに体験しておくものだと僕は思います。

30代〜になって家庭を持つようになってからでは、なかなか楽しいだけで仕事を選ぶ訳にないかなくなってきます。

最初はこういう仕事についてみて、それが自分に合っていると思ったらそのままいけばいいし、逆に「やっぱりダメだ」と思っても、30代前半くらいまでなら簡単に転職できます。

また、上でも書きましたが、おもちゃというビジネスは需要を作り出す仕事です。

マーケティングをし、需要を作り出し、商品の流通量を調節し、店頭で実際に販売するという事は、ビジネスのいちばん基本的な部分です。

そういう仕事を20代に経験できたということは、僕にとって貴重な財産となったことは間違いありません。

 

玩具業界で働くには

 

さて、ここまで読んでくれて、玩具業界で働きたい!と思った人のために、玩具業界に入るためのアドバイスを少し。

玩具業界で働くには、基本的にはリクナビなどの就活サイトからエントリーするのが普通だと思います。理系の開発や研究職のように、ゼミの教授のコネやリクルーターみたいなことはあまり聞いたことがありません。

あとは、インターンシップを募集していたら積極的に応募したり、OB訪問をやってみるのもいいでしょう。

これらは、面接など本採用の選考前に企業にアプローチできる有効な手段です。

 

僕も面接官をやることがありますが、実際、面接やグループディスカッションの数分間だけで学生の人となりや能力を判断するなんて無理ですよ。

なので、企業は面接などの選考以外にも学生を見極めるための場面を設けているのです。

 

社会に出てからも痛いほど実感すると思いますが、ビジネスは結局コネによるところが大きいです。

商談の成否も、転職も、社内での異動も、結局はコネによって引っ張られることが多いのです。

「こいつは俺よく知ってるから…」なんてことが。

 

「コネなんてありません!」

「ゼミの先輩にそんな大企業に入った人なんていません!」

という人。

わかります。僕もそうでした。

 

しかし、コネはいつだって自分で作るものです!

僕も就活生時代、コネを作りたくて就職課で卒業生の名簿を片っ端からひっくり返しました。

すると、たった1人だけ、ある浅草の某Bが付くメーカーに入ったOBを見つけたのです。そのOBにコンタクトをとり、はるばる名古屋から東京まで夜行バスに乗って会いに行きましたよ。

 

今となってはいい思い出ですが、最近ではそんな大変な思いをしなくてもネットを活かした便利なサービスがあるみたいですね。

 

ビズリーチ・キャンパス ニクリーチ といったサービスがそうです。

 

興味のある人は「有名企業にOBなんていません←こんな学生はどうしたら良いのか?【ネットで簡単】」で詳しく書いていますので、よかったら参考にしてみてください。

 

まとめ

以上、玩具業界で8年働いた後、全く違う業界に転職した30過ぎたオッサンの呟きでした。

玩具業界をめざす皆さんの参考になれば嬉しいです。

また、すでに転職済みですが、僕でよければTwitterでフォローしてもらえればより詳しい話も出来ますので、気が向いたらどうぞ。↓

 

それでは~。

 

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